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キズアト
第16章 傷痕
――――…
「図体ばっかり大きくなって、中身はいつまでも頼りなくて情けない息子だけど見捨てないでね?」
「はい、おまかせください。私、武さんのそういうところ好きですから」
「まあ!物好きねぇ巴ちゃんたら」
「そうなんです、ふふふ…」
俺の家族は、将来を案じていたドラ息子を更正させ、諦めていた大学進学・就職まで面倒をみてくれた巴を女神と崇めている。
ここに来たのだって息子のケガが心配だったわけではなく、俺の話でしか知らない巴に会いたかっただけで、だいたい見舞いといっても今日はもう退院日だ。
「図体ばっかり大きくなって、中身はいつまでも頼りなくて情けない息子だけど見捨てないでね?」
「はい、おまかせください。私、武さんのそういうところ好きですから」
「まあ!物好きねぇ巴ちゃんたら」
「そうなんです、ふふふ…」
俺の家族は、将来を案じていたドラ息子を更正させ、諦めていた大学進学・就職まで面倒をみてくれた巴を女神と崇めている。
ここに来たのだって息子のケガが心配だったわけではなく、俺の話でしか知らない巴に会いたかっただけで、だいたい見舞いといっても今日はもう退院日だ。