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キズアト
第8章 夜中
――――…


自宅に戻っても静を抱いた興奮で眠れず、急にアルコールが欲しくなった俺はコンビニに行くことにした。

ちょうど上がってきたエレベーターの前で待っていると、開いたドアから出てきた女がふらついて肩掛けバッグを落として中身をぶちまける。

「しゅ、しゅみましぇん」

酔っぱらいかよ、と呆れつつ足元に転がってきたペットボトルを拾って渡す。

「ありがろうごらいまふ」

「お前…!」
呂律の回らない口調で礼を言う女の顔を見て俺は驚いた。


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