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第6章 ✿明日は明日の風が吹く✿

よく考えてみたら森生は紗良、という名前以外何も知らなかったのだ。

勉強を教わりに来るときは決まってパジャマにガウンを羽織っていたため、入院患者だというのは知っていた。

いつも元気だったため自分と同じように怪我か何かで入院しているだけだと思っていたのだ。

毎日森生の病室に来ていた紗良が突然来なくなってから一週間が経っていた。