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第12章 ✿交差する想い✿

ーー何故聖也が考え込んでいるのか。

凛はちゃんとわかっていた。

それは前に聖也自身の口から出た、授業中に『ぼんやりとしていた』ということに関連していると確信していたのだ。

凛が森生を街で見かけてから、確かに聖也は少しおかしかった。

何かあるごとに凛の表情を伺い、凛が楽しそうにしていると心から安堵したような表情になるのだ。