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唇に媚薬
第2章 不器用プリンス
“ 要するに
お前の捉え方が捻くれてるだけだ ”
……それでも
優しい心を持ってる女だってちゃんと分かってる。
“ 決定。
蘭、お前は結婚できねぇよ ”
……つまり
俺以外とするんじゃねぇ。
一生養ってやるから、誰のものにもなるな。
───口から出るのは、いつも本心とは真逆の言葉だ。
別にキャラを作ってるわけじゃない。
想いを告げても受け入れられないと分かっていて
わざわざ自爆する奴はいねぇっつー話。
“ 幼なじみじゃなかったら、私絶対葵のことを好きになってたと思う ”
……上等じゃねぇか。
今すぐ他人になってゼロから始めようぜ。
お前が俺に惚れてくれるなら
重ねてきた時間を捨てたって構わない。