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唇に媚薬
第3章 強情プリンセス
高嶺の花。
クールで、美しくて、カリスマ的なオーラがあって
男は皆下僕となり平伏して、女は羨みの眼差しで私を見る。
……いや、流石にそこまでは求めないけど
つまり私はそういう女になりたいわけだ。
可愛いねとか、優しいねとか
普通の女が喜びそうな言葉よりも
カッコイイ、美しい、ちょっと怖い……的な
手の届かない憧れの存在に見られたい。
そんな女いるかっていうツッコミは受け付けない。
とにかく、平凡な人生だけは送りたくないわけで
その為の第一歩である “ 出逢い ” は
何よりも大事なステップだと考えている。
だけど
都会で浮かれてハジけたところで
田舎の訛りが出ちゃうように
……今の例えは下手だけど
つまり
突然の濃厚なキスと、切ない瞳
一日中葵のことを考えて、ドキドキして眠れなくなってしまう
……所詮、私はその程度の女ってことなのだ。