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第11章 嘘　中編

私たちは捕まった男を取調室で尋問します。

「あなたは村本秀一さん･･･職業は医師･･･
３５才ですね？」
私は男に尋ねました。

「はい･･･」

私は被害者女性の写真を村本に見せて言いました。
「この女性の背後から忍び寄り･･･
クロロホルムで気絶させ･･･
自分の車に連れ込んだ。
でも･･･女性が目を覚まし･･･大声を出したので･･･
あなたはパトロール中の警官に捕まった。
これが事件の経過ですよね？」

「いいえ･･･違います」
村本は私の目を見て答えます。

真っ直ぐな澄んだ目です。

「違う？どこが違うんですか？」

「僕は道で倒れている女性を発見して･･･
病院に連れて行こうと車に乗せたんです」