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誘惑のサンタクロース
第1章 ☆



「なんであの星が好きなの?」



それは、思い出の星だから。



でもそれを言って
なんで?って聞かれたくなかったからごまかした。



「あの星座って、サンタさんに見えるから」



これも嘘じゃない。


ずっと思ってたことだ。


パパはかっこいい狩人の星だって教えてくれたけど
どこをどうやったらそう見えるのか、
わたしには全くわからない。




「サンタクロース?」

「うん、あの真ん中の3つの星が
 サンタさんのベルトみたいに見えるから」




こんなことを言って子供だと思ったのだろうか。




目の前にいる男の人の顔が笑った。



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