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want to be ...
第11章 甘い夜






「あぁ、あれもだな。
俺のマンションの階段でさ、キスしたじゃん。
あん時杏奈の方が積極的だったと思うけど」


…はぁあ!?


そんな記憶一切ないですけど!


思いきり首を振ると、面白そうに笑われる。


「あとー…あれはヤバかったね、映画館でのフェラ。
よくあの状況で全部飲み込めたな」


「…!…っ」


あれは…その、暗かったし、


同じ列に人が誰もいなかったし…


「そういや、バレンタインの日、杏奈…」


「~ぁぁあ分かりました!
っい、一緒に入ればいいんでしょ!?入ればっ」


ていうか、身体が冷えて寒いです!


「最初から素直になっときゃいいのに。
はい、おいで」


笑って両腕を広げて伸ばしてくるけど、やっぱり…


「…あ、あの」


「何…まだ何かあんのかよ」


「に…にゅ、入浴剤入れてもいいですか…」


「…、」


ムスッとした蒼汰さんが、少ししてため息を吐く。


「…まぁいいけど」


「あ、ありがとうございますっ」


よ、よかった!


これで少しは落ち着いて入れる、はず…


ぺこんと頭を下げ、引き出しの中から乳白色の入浴剤を取り出し封を切り、浴槽に入れる。


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