この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
want to be ...
第25章 Request Story♡ 2人の1日 Ⅲ
人間誰にだって、聞かれたくない事や言いたくない事あるんだし。
…あたしだってあるもん。
「…俺だって、杏奈だけだよ」
「…え?」
考えてたから、反応が遅れた。
「…どうしてくれんの。分かってると思うけど俺、
美咲の事好きだったのに。それがさ、
こんなアホみたいにお前の事好きになって…
お前失ったらもう生きていけねぇよ」
「…!?」
「なぁ…責任とれよ」
「え?あ、…っ」
「俺をこんなに夢中にさせてさぁ」
「…っ」
そ、そんな事…
「…責任とって、俺と結婚しろ」
言われても…!
「…、」
…え?
…………………ん?
突然の言葉に目が点になる。
え…?な、何て?
今、蒼汰さん…
ぽかんとしてると、蒼汰さんに体を抱き起こされる。
その手つきは、びっくりするほど丁寧で優しい。
大事なものに触れる、そんな手つきで。
「なぁ、杏奈」
「…は、い」
「―…っ」
今日の蒼汰さん、ほんとどうしたんだろう。
朝からずっとそわそわして…
「…一度しか言わねぇから、よく聞けよ」
「はい…」
真っ赤な顔で唇を噛み締め、じっと見つめられる。
そして、懐からあるものを取り出した。
「…っ!」
それは。