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want to be ...
第29章 素直な気持ち 雫SIDE
雫SIDE
「雫〜」
…ふふふ。
何あの子、可愛い。
両手を広げて走ってくる杏奈を、両手を広げて待つ。
飛びついて来たのを優しく抱きとめた。
「何〜!もー、何かいい事あったの〜?」
「そうだよぉ〜!えへへへへ」
…あー、可愛いなぁ。
「あのね聞いてっ!「結婚前提で付き合ってください」
って言われたの〜!」
「何それ最高じゃん!矢野さんやるぅ〜」
「でねっ、でねっ!エッチいっぱいした!」
「だろうね、キスマークやっばいよ」
「えへへへへ〜」
可愛らしい満面の笑みであたしを見上げるこのちっさくて可愛い子は、あたしの大親友の杏奈。
唯一本音を言い合える相手。
もー、幸せそうな顔しちゃってー…
前会った時は泣いてたのにー。
嬉しそうな杏奈の話によると、あの飲みまくった次の日に矢野さんがバラ100本の花束持って杏奈の部屋に現れたらしい。
…何それ、ほんと最高じゃん。
キザだね〜、バラ100本なんて、あの人それ持って電車乗ったのかな?
結構な大きさだと思うんだけど。
だってバラ100本ってさ、愛情100%って事じゃん。
杏奈の為に買ったんでしょ?
凄いねぇ。