この作品は18歳未満閲覧禁止です
叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第5章 たとえば、その夢が叶ったとして
温かい。
お互いの荒い息遣いを感じながら、俺は溶け合うような心地のよさにまどろんでいた。
まだ体は若葉の中に入ったままだ。
抜きたくない。
けれどいつまでもこのままでいるわけにもいかない。
内心舌打ちしながら、俺は身体を起こした。
汚れてしまった場所を拭いてやりながら、若葉を拘束しているテープを外していく。
若葉は無抵抗のまま、ぼんやりと天井を眺めていた。
その頬には涙の跡が幾筋もついている。