この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
叶わないならせめて、手に入らないならいっそ
第7章 重く、纏わりついて、絡みつく
若葉、こっちに来い。
声をかけに来い。
だが、若葉は凍り付いたように動かない。
なぜ?
やっぱり、俺のことが嫌いだから?
若葉は単純に家に帰ろうと思って下駄箱にやってきたんだ。
そこで思わず俺に遭遇してしまったから、どうしていいかわからなくて固まっているのかもしれない。
――俺がここをどかないと、若葉も帰れないのか。
「傘、一緒に入るー?」
すぐ近くから聴こえてきた女子の声に、俺は返事をする。
「いいよ」
安心しろ、若葉。
俺はもうおまえの傘なんか必要としていない。
だから、怯えるな。
もう俺をそんな目で見るな。
声をかけに来い。
だが、若葉は凍り付いたように動かない。
なぜ?
やっぱり、俺のことが嫌いだから?
若葉は単純に家に帰ろうと思って下駄箱にやってきたんだ。
そこで思わず俺に遭遇してしまったから、どうしていいかわからなくて固まっているのかもしれない。
――俺がここをどかないと、若葉も帰れないのか。
「傘、一緒に入るー?」
すぐ近くから聴こえてきた女子の声に、俺は返事をする。
「いいよ」
安心しろ、若葉。
俺はもうおまえの傘なんか必要としていない。
だから、怯えるな。
もう俺をそんな目で見るな。