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第2章 出会い

暫し見とれて

ふと、我に返った。



「職業柄、家政婦に任せっきりで

いつもご迷惑をお掛けしまして…」

「いえ…翔君は、成績は良いのですが

生活面が、ちょっと…」




初対面の父親を目の前にして

言いたい事の半分も言えないまま

懇談は、終わってしまった。



ドアまで行きかけた父親が

戻って来て、冴子に名刺を渡し

耳元で、小さく囁いた。