この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
藤の舞
第1章 問診票
「生理不順だし、なかなか妊娠しないし、奥の病気からかゆみもあるのではないかと、」
「そうですか、性病とは、ご主人から染つされたと考えているのですか?」
「いえ、性にまつわる病気という意味合いで深くは考えていません。」
「そうですね。バイ菌ってあちこちにあるんですよ。トイレやお風呂でも感染しますよ。
因みに性交は何日前ですか?」
「えー、たぶん1週間くらい前だと…」
「週末はありましたか?」
今日は月曜だ。
「ないです。」
恥じらいや、思い出せないのではなく。さっと返事がある。
「では、その前の平日は?」
しばらく考え、
「ないです。」
「では、その前の週末は?」
「ないです。」
週末の記憶の方がはっきりしている。
「では、その前の平日は…」
もう一度記憶を辿るようにして、
「ありました。」
さらっと答える。
それで夫婦の性交の深さも、さらっとしたものだと想像される。
思い出して恥じらうなどの反応がないからだ。
「何曜日か覚えてますか?」
だいぶ考えていたが、
「わかりません。」
思い出せないようだった。
「それがもう1週間前ということはないですか?」
「そうですか、性病とは、ご主人から染つされたと考えているのですか?」
「いえ、性にまつわる病気という意味合いで深くは考えていません。」
「そうですね。バイ菌ってあちこちにあるんですよ。トイレやお風呂でも感染しますよ。
因みに性交は何日前ですか?」
「えー、たぶん1週間くらい前だと…」
「週末はありましたか?」
今日は月曜だ。
「ないです。」
恥じらいや、思い出せないのではなく。さっと返事がある。
「では、その前の平日は?」
しばらく考え、
「ないです。」
「では、その前の週末は?」
「ないです。」
週末の記憶の方がはっきりしている。
「では、その前の平日は…」
もう一度記憶を辿るようにして、
「ありました。」
さらっと答える。
それで夫婦の性交の深さも、さらっとしたものだと想像される。
思い出して恥じらうなどの反応がないからだ。
「何曜日か覚えてますか?」
だいぶ考えていたが、
「わかりません。」
思い出せないようだった。
「それがもう1週間前ということはないですか?」