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オナニー中毒者
第10章 波音
「しーだー、おはよ!」

またしても唐突に声をかけられビクッとはねる

「あぁ…木塚おはよ」

わたしと同じように傘をもたずに家を出たのだろう

びしょ濡れだった

「木塚、はいる?」

彼は傘を奪うとぐいっとわたしの身体を自分のほうに引き寄せた

「サンキュー」

その言葉以降の会話はなく黙って20分程の通学路を2人で歩いた
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