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傍にいてもいいの?
第4章 チャンスかもしれない....

「おやすみ、なさぁい....」
そう言って化粧も落とさず、笹倉はベッドに横たわり夢の世界へ。
下着姿で寝てしまった笹倉に、そっとシーツをかけて俺は部屋を出た。
「寝込みを襲うなんて、卑怯だしな........」
自分に言い聞かせて、笹倉のスーツを取りにリビングへ。無防備に眠る笹倉の服をクローゼットに掛けてしまう。
ついでに自分の着替えを取り出す。
「さて、俺はシャワーでも浴びるか」
気持ち良さそうに、俺のベッドで眠る笹倉を見つめているとこっちまで穏やかな気持ちになる。
笹倉は....先週末に恋人と別れたんだったな。
この1週間泣きたいのに必死で耐えて頑張ってきたんだろうな。
頼んでおいた仕事も完璧に仕上げてあったし。
疲れた顔の寝顔が俺の心をつかみ、抱き締めたい衝動に駆られる。
笹倉、俺なら泣かせない自信はあるよ。
ひとりで耐えて、泣いて、酒に酔って、最後は仲間に励まされ........大切な仲間に守られて羨ましいよ。
今日から、その役は俺が全部引き受けたいって言ったら、笹倉はどんな顔をするんだろう。
まさか、シャワーを浴びて寝室に戻ってすぐ笹倉に告白する事になるとは思わない俺は、暫く笹倉の頭を優しく撫でてから部屋を出ていった。

