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Love Emotion
第8章 イライラと悲観
*
「…はあっ」
自宅の最寄り駅に着いて、ようやく気が抜けた。
駐輪場から出した自転車に乗り、のろのろとペダルを漕ぎ始める。
今日はイライラする飲み会だった。
帰宅途中の電車内で届いた友人からのメッセージには、『今日はありがとねー』という一言にお辞儀をした兎のスタンプが一つ添えられていた。
おそらく彼女は、私が苛ついていたことなど気付いていないだろう。
可愛く振る舞える彼女は、男性達との会話も盛り上がっていた。
おそらく世の中では、ああいう子がもてるのだろう。
「はー…」
暑さに加えてイライラも募っていたせいか、喉が渇く。
アパートに帰るにはちょっと遠回りになってしまうが、飲み物を買うために、私はドラッグストアに寄った。