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Love Emotion
第5章 命の終わり
カーテンの中に入り、仁木さんの鼻から気道にかけてカテーテルを挿入し、痰を吸引する。
黄色く粘性の強い痰を少量吸引すると、サチュレーションは八十パーセント前半まで上昇したが、それ以上は上がらない。
血圧を測ると、測定不能の表示が出た。
危ない、と直感が告げていた。
「三崎さん、仁木さんは大丈夫?」
カーテンの外から平山さんの声が聞こえた。
「…サチュレーションも上がりませんし、血圧も測れません」
私がそう言うと、平山さんは考え込むような小さな唸り声を出した。
「うーん…、じゃあ先に他の人の体交(たいこう)に回ろうか」
黄色く粘性の強い痰を少量吸引すると、サチュレーションは八十パーセント前半まで上昇したが、それ以上は上がらない。
血圧を測ると、測定不能の表示が出た。
危ない、と直感が告げていた。
「三崎さん、仁木さんは大丈夫?」
カーテンの外から平山さんの声が聞こえた。
「…サチュレーションも上がりませんし、血圧も測れません」
私がそう言うと、平山さんは考え込むような小さな唸り声を出した。
「うーん…、じゃあ先に他の人の体交(たいこう)に回ろうか」