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先生、早く縛って
第20章 あなたのために……
「本当に、大丈夫だから! あとでメールするから」
塾がある里美ちゃんと、私のせいで部活に遅れてしまった神谷くんの背中を送り出す。
あとでメールする、かぁ……
あんな風に言っちゃったけど、里美ちゃんはともかく神谷くんには何てメールしよう……
でもその前に、私にはやらないといけないことがある。
それは、先生との〝お別れ〟……
理科準備室へと向かう廊下を重い足取りで歩きながら、さっきまでとは違い、もうすっかり過去のことになってしまった……先生との時間を思い出す。
昨日なんか、先生の腕枕で朝まで眠って……
ホテルの朝ごはんを一緒に食べて。
本当の恋人同士みたいだった。
愛奴じゃなくて。
もしかしたら、先生もそう思ってくれてる……?
なんて考えたけど、そんなことはなかった。
先生は……ただの奴隷として、ただの玩具としての私を、ただ手元に置いておきたいだけなのかもしれない。