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先生、早く縛って
第31章 「愛奴隷」
不意に凛の最期の表情が浮かんできて、久々に目頭が熱くなるのを感じる。そしてリプレイされる凛の最期の言葉。
――凛、待ちくたびれちゃったよ……迎えに来てくれたらなって……ずっと
迎えに……か。
凛は俺と別れた後、どんな気持ちで待っていたのだろうか。俺のことを、俺との行為を……拒絶して、それでも迎えに来てほしいと思っていた。
凛は意地っ張りなところがあったからな……付き合っていた時の凛ではなく、子供の頃の我儘な凛を思い出して思わず笑みが零れる。
結衣は……どうだろう。
意地っ張りということは無いな。だからもし、言い出せない思いを抱えて待つようなことがあったら……それは何か外的な要因があった時だろう。何かよほどの事情が……
いや、結衣は俺の行動に嫌気がさしただけだ。他のことに原因を求めるなんて、本当に情けない。
あれだけ確信していた、結衣との心の繋がりは幻想だったんだ。