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Love adventure
第56章 あの夜の君を抱いて

「すきっ……西……く……んっ」
「――――!」
最高潮に達した興奮の最中、ほなみは西本の名前を無意識に呼んだ。
「うっ……っ!」
「ああ――!」
放たれた欲望がほなみの中へ流れ出す。
智也は快感に酔いながら、ほなみを抱き締めるが、心の中は急速に絶望に堕ちて行く。
ほなみは微睡んだような目で、微笑んだ。
「すき……西……くん」
(――やはりお前は、あの男に奪われているのか――)
智也は、ほなみの胸に顔を埋め、骨が折れてしまえという程に強く抱き締めた。
――どうしたら……どうしたらお前を取り戻せる?
もう、あの日の夜には戻れないのか?もう、なにもかも遅いのか?――
ほなみの指が、目尻に優しく触れて来た。
「……泣かない……で?」
柔らかいその笑みは、一体誰に向けられた物なのだろうか。
(あの夜の俺を見ているのか、それとも西本祐樹なのか――)
それを確かめる前に、智也は再び愛しい唇を奪っていた。
「――――!」
最高潮に達した興奮の最中、ほなみは西本の名前を無意識に呼んだ。
「うっ……っ!」
「ああ――!」
放たれた欲望がほなみの中へ流れ出す。
智也は快感に酔いながら、ほなみを抱き締めるが、心の中は急速に絶望に堕ちて行く。
ほなみは微睡んだような目で、微笑んだ。
「すき……西……くん」
(――やはりお前は、あの男に奪われているのか――)
智也は、ほなみの胸に顔を埋め、骨が折れてしまえという程に強く抱き締めた。
――どうしたら……どうしたらお前を取り戻せる?
もう、あの日の夜には戻れないのか?もう、なにもかも遅いのか?――
ほなみの指が、目尻に優しく触れて来た。
「……泣かない……で?」
柔らかいその笑みは、一体誰に向けられた物なのだろうか。
(あの夜の俺を見ているのか、それとも西本祐樹なのか――)
それを確かめる前に、智也は再び愛しい唇を奪っていた。

