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第77章 会見

｢皆さん初めまして！
　"嵐を呼ぶはまじろう"こと
　"THE・はまじろう"です――！
　愛と勇気のメッセンジャーとして、風の都からやって来ました！
　以後お見知りおきを！｣
｢……何だよその設定……｣

　西本は脱力して頭を抱えている。

｢いつの間に、智也は浜田さんに連絡をしたのかしら？｣

　ほなみが呟くと、カナが得意気に答えた。

｢あのテレビを見た翌日にはまじろうの事を調べて即アポ入れてましたよ。
　さすが智也さん、行動力と先見の明があります～｣
｢そ、そうなんだ…｣

　はまじろうは会場を所狭しと駆け回り、記者達からフラッシュを浴び続けて居る。

｢すいません、ちょっと失礼致します｣

　智也は後ろを向くとジャケットを脱ぎ、しゃがんでテーブルの影で見えなくなった。
　二十秒ほどすると、銀色のはまじろうがテーブルの下からヌッと現れた。

｢とっ……智也――！？｣

　ほなみをはじめ、一同は顎が外れるくらいに驚愕した。
　智也は銀色のはまじろうスーツを着て、浜田と並びキリッと目を光らせた。