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Love adventure
第79章 新しい息吹
 ほなみの瞼が微かに動き、ゆっくりと開いた。
 目に愛しい人の姿を映すと、笑顔が広がる。
 西本は、そっと手を握った。

「よかった……西くんが……無事で……」
「ダメじゃないか……無茶して……」

 つい、怒ったような口調になってしまうが、ほなみの笑顔を見てそれ以上責める事が出来ず、言葉の代わりにそっと頬にキスをした。

「ごめ……さい……夢中で……」

 西本はほなみの髪を撫でて笑った。

「これが守ってくれたみたいだよ」
「?」

 胸元のポケットからはま子のネックレスを出した。

「ナイフが奇跡的にこれに当たって……心臓から逸れたしいんだ……」
「……そう、だったの」
「指輪じゃなくて浜田さんを一瞬恨んだけど、感謝しなくちゃだな……」
「……ふふ……」
「ほなみ……知ってたの?……自分の身体のこと……」
「――ごめんなさい」

 ほなみは目をふせた。

「謝らなくていいよ……すっげえ嬉しい……」

 額と額をくっつけて、西本は囁いた。
 彼の澄んだ瞳とほなみの瞳が間近でぶつかり、まなじりには熱い涙が滲む。
 ほなみは口を開くと同時に嗚咽が込み上げる。

「う……嬉しいの……?」
「うん!だって、俺とほなみの赤ん坊だろ?」
「……っ」
 
 ほなみは絶句して、俯いてしゃくりあげた。

「ほなみ……?」

 西本はほなみの頭を撫でて顔を覗きこむが、ほなみが顔を上げて放った言葉に絶句した。






「あ……赤ちゃん……智也の子かも知れない……」




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