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Love adventure
第12章 伝えたいのに
 ――好き。会う前から、貴方を好き――ひと目見た瞬間から、好きなの――

 心の中で熱い想いを込めて叫んでも、彼に届く筈もない。
 西本は、腰を一旦引いてから、深く奥へとほなみを突くと、一瞬身体を震わせ、長く息を吐いて強く彼女の身体を抱きしめた。
 血潮の様な熱いものが、白いほなみの脚の間に流れ込んでくる。
 彼の欲望を、ほなみは受け止めるしかなかった。
 熱い何かが、ほなみの頬に落ちる。

(西君の……涙)

 彼の頬から小さな粒が煌めいては、ほなみの肌を濡らした。

「……ほら……お前は……俺を好きだって……言ってくれないじゃないか……」

 絞り出すような声が切ない。
 男の人が感情を乱して泣くのを見るのは初めてだった。
 澄んだ瞳から、次から次へと涙が墜ちるのを、ほなみはうっとりと見つめていた。




  
 


 ――なんて綺麗なの……




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