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白い背中と君の藍
第3章 スカーレット◇近付けたら
笑われた――――!!

でも……

話しかけてから今までの中で一番明るい笑顔に、笑われた恥ずかしさより嬉しさが勝った。

「だって……初めてって、言ったじゃん」

「うん。いいよ、そのままメグはジッとしてて」

唇を尖らせて恨みがましく上目使いをすると、鳥羽さんはそう言って手で包んでいる頬を優しくて撫でてくる。

トックン……

トックン……

鳥羽さんの手の感触の気持ち良さに、応えるように鼓動が高鳴った。

「ジッと?」

「うん……くすぐったかったら動けばいいから」

「……うん」

『くすぐったかったら』――――

キスって……くすぐったいんだ。

もうそれだけで、身体中がこそばゆく感じてくる。

再び鳥羽さんが顔を近付けてきた。

瞼を少し下ろした目元が凄く色っぽくて、ずっと眺めていたくなった――――。

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