この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
呪いのしるしを、君の体に。
第1章 1
「あっ…もう少し優しくっ…」
「これでもじゅうぶん、優しいだろ?」
それに、とつけ加えて、怜央はことりの中に押し入った。
「ことり、俺のこれが好きだろ?」
「っああ…!」
ろくに濡れてもいないことりの中を、怜央が激しく打ち付ける。
欲望は怜央を少し厄介にしていた。
「やっ、やめて怜央…痛い…」
「止められるかよ。ほら、もっと気持ちよくなれって」
怜央の欲望がことりの中を這いずり、その反動で皮膚の打ち付けあう音が狭いアパートに響き渡った。
軋むベッドのシーツにつかまり、ことりは思わず目をつぶる。
『…先生…』
思わず脳裏によぎった、先生の文字。
そして、ことりは今打ち付けられているものが、もしもあの人だったならばと思った。
『最低だ、自分…』
大好きな彼氏に抱かれているのに、別の男の人のことを考えるなんて。
それでも、考えずにはいられない。
それほどまでに強烈な体験をさせられた。
思い出すだけで、体の芯が熱くなる。
まるで、ほんとうに呪いをかけられてしまったみたいだった。
「なんだよ、痛いって言いながらも、めっちゃ締め付けてきてるぜことり!」
怜央はことりが別のことをよぎらせて、体の芯を熱くさせたことなど知らない。
一度ソレをことりの中から抜き出し、彼女の体をうつ伏せにさせると、またもや奥をめがけて入れ込んだ。
「ほら、イけよことり、これ好きだろ!」
うつ伏せになったことで、怜央の顔が見えない。
ことりはより一層、脳裏にちらつくあの妖艶な表情と仕草を思い出し、必死に怜央の刺激に耐えた。
『先生、私に何したの…?』
こんなにも、体を火照らせるなんて。
痛みに苦しむことりの中で、怜央が果てたのはしばらく後のことだった。
『先生…一体…私はどうしちゃったんだろう…?』
悔しさとわけのわからない感情に、ことりの胸は押しつぶされた。