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好きにさせて
第9章 理由

それから茜は
時々
部屋に泊まるようになった

けどそれは
日曜か月曜に
俺の勤務が
夜勤明けか休みの時だけ

俺がおらん時でも
来られるように
鍵を渡してあるのに
遠慮してんのか
茜はそれを使うことは無かった


そんなある日

日曜日でも
月曜日でもない
夜のこと

珍しく
茜からメールが届いた


いや

届いていた



メールは
マメにチェックしない
癖がついてるし
まさか茜から
連絡くると思ってない俺が
メールに気づいたのは
茜がメールを送信してから
1時間ほど
たってからやった


『お店終わったら
行ってもいい?』


なんや
珍しい


俺は仕事が休みで
明日は朝早くから仕事

それを分かってる茜が
深夜に来たいっちゅうことは
余程のことが
あったからに
違いなかった


『返信遅なってごめんな!
かまへんで。
何時でもええから
待ってるから!』


メール
気づいたやろうか

こんな時に
返信遅なって
なんや
悪いことしたな…

こういう時
茜がLINEしてくれてたらと
思うねんけど
相変わらず
茜はメールでしか
やりとりをしてくれへんかった
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