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好きにさせて
第10章 好きにさせて

「はぁ…ごめん…
ちょっと、久しぶりだから…」


茜は
途中で休憩したことを
俺に謝り

また俺を
咥えようとした


何やってんねん…俺

その時
俺は我に返ったんや


「…茜…

ごめん言わなあかんのは
俺や

茜…っ…ごめんな」


それは
初めての経験やった

セックスの途中で
泣きそうになったことも
フェラしてる女に
謝ったのも

「ごめんな…茜…」

俺は椅子から降りて
茜を抱き寄せ
茜の髪を撫でた


俺は

いつの間に
おかしなってたんや…

茜に
愛されてるわけでもなく
多分
礼のつもりで
茜は奉仕してくれただけやのに
俺は
そんな茜の頭まで抑えて…


「謝らないで、尚
私がしたかったんだから
そんなこと…」


「嫌、ほんま
ひどいことしてごめんな?
あんなこといつもは
してないねん、ほんまに。

頭抑えたりして
…辛かったやろ?」


俺は
茜の頰を優しくさすり
そして
小さな可愛らしい唇に
指で触れた


「平気。
辛くなんかないよ。
尚が…気持ちいいなら」


「気持ちはえぇよ。
茜がしてくれてんねんから」


「ほんと?」


「ほんまや」


「よかった…

尚、私ね
気持ちいいって思われるのも
して欲しいって思われるのも
うれしいの…

抱きしめてくれるのも
名前を呼んでもらうのも
私を
女として見てくれるのも
私のどの場所でも
触ってくれるのも

どれも
うれしいの

ずっと

ずっと

そんなこと
してもらえなかったから…」


「茜…」


俺は珍しく言葉を失い
その茜の告白に
言葉を返すことができないでいた


茜が

今にも
泣き出しそうやったから

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