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好きにさせて
第3章 出張
『暇?』
茜を家まで送って行った
その週末の夜
久しぶりに平田から
そんな連絡きた
飲みの誘いや
しかも
小夜にもう
いてるらしい
ちょうどええ
出張行く前に
茜に会えるやんか
明日から出張で
仕事が終わったばかりの俺に
断る理由はない
速攻で準備をして
小夜へ向かった
「遅いなー」
「お前の誘いが
遅すぎんねん。
もっと早よう連絡せえよ」
平田はもう
少し酔ってる感じで
土曜日やからか
店もまぁまぁ混んでいた
「お腹空いてる?」
茜は
相変わらず白いシャツで
カウンターの中
この前送ってくれて
ありがとう
って言わへんってことは
平田には
内緒っちゅうことや
「腹ペコや
あるもんなんでもだしてくれ」
「わかった(笑)」
「お?
お前ここに結構来てるな?」
「お前みたいに
飯作ってくれる奥さん
おらんからなぁ」
茜は
俺に酒と料理を出すと
俺達の相手は全くできないほど
忙しそうにしていた
「今日はなんや急に」
「さっきまで会社の飲み会だったんだよ。
二次会でスナックやカラオケ行くより
藤沢の方がいいからさ
お前誘ってみた」