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孤城の中のお姫様
第4章 第4章 『池田優美(いけだゆみ)』〜私立S大学医学部2年生〜
私はパソコンのキーボードから手を離して、俯いた。
(私がなんでも時間かかるの知ってるくせに、お姉ちゃんの意地悪…。)
「ごめん。気にした?」
「ううん、私、どんくさいから…。」
「優美は何でもじっくり石橋を叩いて渡るタイプだもんね。でもさ、ちょっと手を休めて、優美聞いてよ。」
「何の話?」
「優美さあ、俊介のことは知ってるわよね?」
「村田さんがどうかしたの?」
姉が村田さんと付き合っていた時に、私は何度か会っていて、面識もあったし、彼から親しく話しかけられたこともあった。爽やか系の好青年で、ラグビー部に所属していた、私には好感の持てる男子だった。
(私がなんでも時間かかるの知ってるくせに、お姉ちゃんの意地悪…。)
「ごめん。気にした?」
「ううん、私、どんくさいから…。」
「優美は何でもじっくり石橋を叩いて渡るタイプだもんね。でもさ、ちょっと手を休めて、優美聞いてよ。」
「何の話?」
「優美さあ、俊介のことは知ってるわよね?」
「村田さんがどうかしたの?」
姉が村田さんと付き合っていた時に、私は何度か会っていて、面識もあったし、彼から親しく話しかけられたこともあった。爽やか系の好青年で、ラグビー部に所属していた、私には好感の持てる男子だった。