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sunset~君の光になりたい
第16章 二度目のKISS
「THE Decemberのライブとサイン会が終了いたしました!
お越しいただいたお客様、ありがとうございます!
これからも、当店をお引き立ての程どうか宜しく御願いします!
ここでお知らせがあります。当店では業務多忙のためスタッフを募集しています!
音楽好きなそこのあなた!音楽と愛を語らせたら止まらない、そこのあなた様!
男女年齢経験不問です!
ですが……できれば……筋肉厚めの……
冷静の中に情熱を秘めた……水戸黄門のような落ち着きを兼ね備えたイケメン様!
"我こそは!"という方がいらっしゃいましたら奮ってご応募下さい!
当店では、水戸黄門、水戸黄門様をお待ちしております!」
「ちょっと……なんかおかしくない?」
ペコが目を白黒させた。
「おかしくない!水戸黄門は不滅です!現代の日本男子に必要な要素は水戸黄門です!」
里沙はなおも熱弁する。
千波は目眩がして目頭を押さえた。
「やっぱり疲れてるようやね。後はいいから楽屋で休んどき?」
ペコがそう言ってくれたので、千波は頭を軽く下げ、楽屋へと向かった。
アナウンスはヒートアップし、会場も大受けだ。
その歓声を後にしてスタッフルームのドアを開け、ソファーにぽすん、と倒れ込み、そのまま眠ってしまった。