この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第15章 少しだけ

.。.:* side 春菜 *:.。.。.:**:.。.。.:**:.。.。.:*


「……よし、これで全部かな」


4月最終週の水曜日、今日はGW前の祝日。

教授も他の助手さんもいない、静かな研究室。

段ボールの蓋をガムテープで止めて、私はふうっと息をはいた。


……もう、夕方の5時だ。

研究室の窓から見える空を、夕陽が真っ赤に染めていて

電気をつけていない室内も、ぼんやりとその色に包まれている。


「…………」


明日で、ここに来るのも最後。

4年間慣れ親しんだ場所には、たくさんの思い出が詰まっていて

そのひとつひとつを整理して片付けていると、寂しさがこみ上げてきてしまう。


……デスクの上に、ひとつだけ残した水族館のスノードーム。


これだけは、明日まで置いておきたい。

ズキンと痛む胸を押さえて、私は溜息を漏らした。


/438ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ