この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第5章 誘ったのは、私です
………今思い返してみても
月曜の夜の出来事は、夢だったんじゃないかと疑ってしまう。
だって
26歳にして未だ処女の私が、あんな大胆な行動をするわけがないし
もともと年下には興味がないわけで
ましてや、自分が担当している学科の生徒だなんて
助手である以上、そんな間違いは絶対に起こしてはいけないんだ。
………何よりも
7年も片想いしている、遼くんという存在がいるのに………
出逢ってから1時間も経たないうちに
私は彼に唇を奪われてしまった。
「春ちゃん」
………そう
私を本棚に押し付けて、涼しい視線で見下ろしてくる
早乙女 雪斗(さおとめ ゆきと)という、この男に………