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春雪 ~キミと出逢った季節 ~
第5章 誘ったのは、私です
『ま、待って……っ』
途中まで外された、残りのボタンに手をかけられて
下着を付けていない胸が、彼の前で露わになってしまった。
『お願い、これ以上は……』
『これ以上は?』
『だ、だめなの……っ』
『どうして?』
聞き返してくる間に、何度も首筋にキスを落とされて
噛まれているのか、時々チクリと痛みが走る。
だけど、その痛みの何倍もの刺激が私の全身に広がっていく。
『……し、したことないの……っ』
この歳で処女だなんて、普通なら引くよね?
大人の女性として、ここは冷静に隠し通したい所なんだけど
初めての経験にどうしていいか分からなくて、正直に言ってしまった。
『…………』
チュッとリップ音を出してから
彼は何も言わずに、私をそのままベッドの上にゆっくりと倒していく。
………今のカミングアウトで、重いって思ったのかな。
面倒な女だと気付いて、ここで止める……?