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喪われた記憶
第12章 月琴の過去
半年が経ち、5月になった。
りーちゃんが中学三年生になってから2ヶ月。
連絡も何も取っていないから、どうなっているのか分からない。
会いたくても、家に行くこともできない。
だって、お父さんがいるかもしれないから。
それに…りーちゃんと約束したんだ。
お互いに元気でやっていくって。
そのために私は笑顔を絶やさず、毎日を過ごした。
でも、その約束が既に壊されていたのだと
『…なっちゃん!
病院から電話だよ!!
月琴ちゃんが大変だっ!!』
無惨な方法で知らされることになった―――