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喪われた記憶
第4章 触れられて…
いきなり、男が覆い被さってきた。
「嫌だっ!やめてっ!そこ退いてっ!」
思い切り叫んだ。
誰かに自分の声が届くように。
でも、私のそんな思いを見透かしたように
『いくらでも叫べばいい。防音対策はされている部屋だからな。』
そんな……
まだ望みを捨てたくない。
男の下で必死に暴れる。
すると、顔を強引に掴まれ
また無理矢理キスされた。
「〜!っは、離して…よっ!」
男に頭突きを食らわした。
「…ッ痛」
自分で言ってしまった。
男は黙ったままだ。
その沈黙が怖くて、逃げようと頑張る。
『…懲りない奴め』
そう言うと、ベッドから降りて
部屋を出て行った。