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喪われた記憶
第16章 忍び寄る影



「そんなこと!…っなくないけど
 じゃなくて!
 ふつうにくらっときちゃっただけなんです…」




『何にくらっときたのかしらね♡』


『さぁ?♡』




「…もういいれす……」




安心したからか、眠くなってきてしまった。



確かに疲れていたかもしれない。



瞼が重い……




『ふふ…あら、やっぱり眠いのね』


『…おやすみ、月琴』




その二人の声を最後に私の意識は遠のいた。






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