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喪われた記憶
第5章 6年前
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スマホの画面をスライドしてアラームを止める。
そして、そっと体の向きを変える。
目の前にはあいつが――月琴がいる。
すぅすぅと、寝息を立てているその姿がとても愛らしい。
―――可愛い………
柄にもなくそう思ってしまう。
今すぐにでも抱き締めたくて
体が疼いているのに……
でもそういうわけには行かない。
月琴がこの状況下で俺を受け入れてくれるとは到底思えない。
こんなことになってしまったのは俺のせいだけど…