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シーシーShe
第5章 中学生編*睦月side
「どこに投げてんだよ、和樹!」

「悪い、すっぽ抜けた」

着崩した制服姿の男子二人がやってきて、私達に気づいて足を止める。

「…なんだ、お前ら」

そう言って彼らを睨み付けたのは、同じクラスの神尾君だった。

小学生達は迫力のある中学男子の登場に顔色を変え、走って逃げた。

神尾君は私の足元に転がっていた野球のボールを拾い、
「当たってないよな?」
と言った。

私は顔が赤くなるのを自覚しながら頷き、お礼を言うのも忘れて彼が友達と立ち去るのを見送った。




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