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第3章 もう一人の私

　携帯を右手に持ち、角度を決めてからポーズを決めて自撮りの撮影会。

　自分をいかに綺麗に魅せて撮るかにより、このブログの運命が決まる。

　私と同じ事を考えてる女性は、自分はどの角度が綺麗に魅せるのかやファンの希望やアクセス数、コメントなど参考にし、その技を磨いていく。

　顔が見えなくても、綺麗な子がこんな事やあんな事しちゃうんだという妄想を抱かせる事を意識し、見る人の興味を引き出すのだ。


　部屋にある鏡や携帯画面に映る自分を見ながら、ブログを観覧する人の注目を集める事を意識しながら、自身をプロデュースしていく。

　また、この如何わしいブログ主が立花澪だとバレたら終わりだ。
その事を一番に考慮しながらの活動。

　開設した時から、注目を浴びるようなブログじゃないと意味もないように思えた。

　試行錯誤しながらの試み。

　人間は暇でつまらない時ほど、バカな事に没頭してしまう生き物なのではないか？

　ナルシストでおかしな自分に気づきながらも、好奇心が止まらない。