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PINK
第7章 妄想エッチ


  月見里が爽やかな顔をしていても、男には違いない。
もうセックスは経験しているかもしれないし、彼女だって居るかもしれない。

  それでも妄想の中では荒々しく私を押し倒す男。

  私は目を閉じたーー

 放課後の体育館で自主練をする月見里。

 テスト前だから、みんな家に早く帰って勉強をする。
部員や取り巻き達も居ない静かな体育館で、月見里はドリブルをしながらシュートを入れる。
鳴り響くのは、床に叩きつけられるボールの音とキュキュとなるバスケットシューズの音。

 爽やかな汗を流す月見里を、暫く私は眺めていた。

 彼は私に気づかない。

 あと1ゴール決めて帰ると決めてフリースローをする。

 呆気なく決まるフリースロー。

 ボールはゴールに入り、バンバンと音を立てて床に落ちた。


 「さて、帰るか」と独り言を言って振り向くと、やっと私の存在に気づく。

 目が合う二人。


 月見里が私に近づいてくる。

 息の届くような距離まで………


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