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キミといる場所
第2章 cafe cocoli

「ち、ちょうど帰るときにね、タクシー拾えなくて困ってたから、
乗せていってあげただけなのよ」
「あの時は助かりました」
「あのね、こちらはうちのアルバイトの小宮山花穂ちゃん」
とたん、解凍されたように笑顔になった花穂ちゃん。
「21歳、独身、彼氏なしでーす♪」
背後に飛び散るピンクのハートは、
この落ち着いた内装には似つかわしくないのだけれど、
長谷川くんはそれなりのノリで応対している。
やはりソツがないな、このイケメンは。
解凍された笑顔は事務所に戻るなりまた冷凍されたようで、
私は取調室の犯人のような気持ちになっていた。
「だからね、タクシー代わりに運んであげただけなのよ。
やましいことはない!」
「じゃあ長谷川さんのおうちまで行ったってことですよね?」
「行かない行かない!テキトーに道端で降ろして帰ったよ」
花穂ちゃんに個人情報を漏らしたらとんでもないことになりそうなので、
そこら辺はボカシてみた。
「で、何を話したんですか?」
「他愛もない話だよ。
若いのにオーナーなんてすごいねとか、
仕事はなにやってるんですか?とか…」
「いーなあああ」
花穂ちゃんは子供みたいにデスクに突っ伏してため息をつく。
「菜緒さんって、ちゃんとしたらイケてる人だから心配~」
誉めてるのか失礼なのかわからない発言に、私は苦笑した。
乗せていってあげただけなのよ」
「あの時は助かりました」
「あのね、こちらはうちのアルバイトの小宮山花穂ちゃん」
とたん、解凍されたように笑顔になった花穂ちゃん。
「21歳、独身、彼氏なしでーす♪」
背後に飛び散るピンクのハートは、
この落ち着いた内装には似つかわしくないのだけれど、
長谷川くんはそれなりのノリで応対している。
やはりソツがないな、このイケメンは。
解凍された笑顔は事務所に戻るなりまた冷凍されたようで、
私は取調室の犯人のような気持ちになっていた。
「だからね、タクシー代わりに運んであげただけなのよ。
やましいことはない!」
「じゃあ長谷川さんのおうちまで行ったってことですよね?」
「行かない行かない!テキトーに道端で降ろして帰ったよ」
花穂ちゃんに個人情報を漏らしたらとんでもないことになりそうなので、
そこら辺はボカシてみた。
「で、何を話したんですか?」
「他愛もない話だよ。
若いのにオーナーなんてすごいねとか、
仕事はなにやってるんですか?とか…」
「いーなあああ」
花穂ちゃんは子供みたいにデスクに突っ伏してため息をつく。
「菜緒さんって、ちゃんとしたらイケてる人だから心配~」
誉めてるのか失礼なのかわからない発言に、私は苦笑した。

