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奪われた6月の花嫁~優しい嘘~
第4章 独りぼっちのバースデー
 彼は愛おしいものに触れるようにピンクの花をそっと人差し指で撫でた。しっとりとした光沢のある絹のような手触りだ。彼女の膚もこんな風に触れたら、しっとり極上の手触りがするのだろうか。
 でも、俺が女性に対して触れてみたいとか、そんな男として欲情するのも初めてだ―。
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