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奪われた6月の花嫁~優しい嘘~
第6章 エピローグ(終章)~ジューンブライドにあこがれ~
 私は病院に背を向けて走った。何か怖ろしいものに追いかけられているみたいに走った。かといって、状況が変わるものではなかった。マンションに帰ってみると、香君が来ていた。彼には合い鍵を渡していたから、たまには私が留守のときに来て待っていることもあった。
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