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第11章 color

「誰かに似てるんだけどな‥‥‥
でも、雰囲気的にはアナウンサーかな？」

優奈がそう言うと、

「あ！分かる分かる！
居そうだよね」

と、合コンメンバーズも同調し始めた。

「爽やかな感じだから、
朝の顔って感じですよ」
優奈がそう付け加えた。


なるほどね。
誠治さんはそんな感じ。
派手な芸能人でなく、
頭が良さそうで、
真面目そうな感じ。
スーツも着慣れた感じがするし、
男子メンバーの中で一番落ち着いて見える。
中肉中背で、かけている眼鏡も黒縁だから、
余計にそういうイメージになる。

「そうかな？」
と、一瞬嬉しそうに優奈を見る視線。
僅かばかりの嫉妬してしまった。

「えぇ。
朝、必ずテレビを付けながら、
支度するんでよー。
ギリギリまで寝ているから忙しいんですけどね、
ニュースや占いを横目で見ながらなんで、
マジマジとは見ているわけではないんですけど、
誠実そうな感じが朝の顔っていう、
イメージですよ！」

優奈はニッコリと笑顔を作りながら言う。


「言われた事ないけど、
そんなイメージなんだね」

誠治さんも優奈と視線を合わせた。


かなり‥‥‥
嫉妬。

私はこの輪に入る為、
嫉妬を隠した笑顔を作る。