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溺れる恋は藁をも掴む
第1章 セフレ
アキが連れて行ってくれた、
イタリアンのお店は、
大人のデートを盛り上げてくれるような、
お洒落なムードが漂う店内で、
店員は白いシャツに黒いベストにパンツという、
キリリとした制服姿で出迎える。

カウンターの横にあるガラスケースの中に、
沢山のチーズなどが並べてあったり、
ワインの種類も豊富らしく、
ソムリエも居る。

なんだか嬉しくなった。
こんなお店でアキと食事が出来るなんて‥‥


アキと向かい合わせに座り、
メニューを見ながらオーダーを決める。

「三浦はワイン大丈夫?」

「うん。大丈夫」

ソムリエを呼び、
味の好みを聞かれ、
甘めの白ワインをオーダーした。

チーズの盛り合わせと、
アキお勧めの生ハムとアボカドのパスタ
アンチョビのピザ
サーモンとオニオンのサラダなどを頼み、

届いたワインで乾杯する。

「カチン」と、
綺麗なガラス音のぶつかった音が鳴り響く。

甘めのワインを喉に注ぐ。

「三浦は覚えてるかな?」

アキは意味深な事を言う。
アキはワイングラス越しに私を見る。

「えっ⁉︎なにを?」
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