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治してあげます
第5章 タブー
心臓が一気に動き出して、目をそらす。
「気持ち悪さも無くなってきて、元気になってきましたよ」
「そうだね!いっぱい話せたし、大丈夫だね?」
ベッドの淵に座っていた新道先生は、私に少しだけ寄りかかりながら言い、流れに乗って「は、い」と答えてしまった。
「緑、離れろ」
新道先生は緑という名前だったようだ。突然、低い声で新道先生を脅すように言って、流石におちゃらけてはいられない新道もゆっくりと私から、離れた。
「学もさ、そんな怖くならなくたっていいじゃんか」
「お前なら、いつでも宮崎さんを餌にするだろ」
曇った空から雷が落ちるような、怖い感じのピリピリしたムードが漂って、こっちが気分悪くなる。