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大きな瞳に映るのは
第17章 心臓の音
― 遙 side ―
… これほど鼓動が速くなるのは
初めてかもしれない。
音夢の心臓の音が身体に響く。
俺以上に加速しているのが感じ取れる。
覆いかぶさり音夢を見つめる。
あぁ… これが愛しいという気持ちなのかもしれない。
軽く唇を重ねる。何度も何度も重ねる。
すると少し息を荒げているのがわかった。
音夢も興奮している様子だ。
嬉しい。もっと触れたい。
思わず手を握る。
音夢の唇を割って舌先を侵入させると
舌を絡めてきた。
決して上手いとは言えないが気持ちがいい。
粘着質な水音と俺と音夢の吐息が響く。
気持ちがいい。
今日の俺は理性が効かないみたいだ。
何度も何度も唇を重ねると
音夢の表情は次第にとろけていく。
俺はその表情にさらに興奮を覚える。
もっとその麻痺した表情が見たい。