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大きな瞳に映るのは
第23章 関係
どくんどくんと
心臓が激しく脈を打つ。
返す言葉が見つからなくて
ゴクリと息を飲んだ。
するとゆっくりと遙が口を開いた。
『 … バレなきゃ、いいんでしょ? 』
その言葉に心臓は加速する。
― バレなきゃ、いい … ―
確かにそれはそうかもしれない。
けれど本当にそれが正解なのか。
言葉にせず唇をぐっと紡ぐ。
『 俺は、音夢が欲しいよ 』
少し困った顔をしながらぽつりと呟く。
なんで、そんな表情をするの。
それが本音だとしたら、
なんで麗先輩と別れないの。
でもそんなの私も同じことだ …―
遙は私の右手を握る。
そしてゆっくりとソファに押し倒した。
明かりのついたままの
リビングの天井が視界に入る。
そして遙の大きな瞳と視線が交わる。
『 頂戴、音夢のこと 』
そう囁くと、遙はゆっくりと私の首筋に顔を埋めた。
私の首筋にゆっくりと唇を落とす。
何度も、なんども優しく。
私の右手は遙の左手で握られたまま。
そして遙は右手で私のブラウスのボタンを
ひとつ、ひとつゆっくりと外し始める。
チュ、と音を立て何度も首筋を啄むその感触に
ビクビクと身体が震え、熱を帯び始める。
「 … ハル 、」
小さく名前を呼ぶと
遙は首筋から唇を離し視線を絡ませた。